2005年02月10日

幅600mmのちょっと大きめサイズのFAX台です。下は目隠しの板を付けずに掃除しやすいようにしました。
扉を開いたところです。
ここからは製作風景です。
手書きの図面です。
荒木取りが終わりました。板矧ぎをする材は最終寸法+10mmで木取ってます。
板矧ぎ終了。ランダムサンダーで目違いを取り、表裏を仕上げます。
長さ、幅を最終寸法に仕上げ、木取り終了。
組み立てには、こんな冶具を作ってみました。
横板を一枚こんな感じで立てて・・・
縦板をこんな感じで乗せてとめます。らくちん、らくちん。まるで助手に板を押さえてもらってるみたい。「助手冶具」と命名しました。
接合はボンド+スレンダーネジです。下穴を開け、スレンダーネジの先を少しだけ飛び出させます。先が材に刺さってネジ止めするときにずれません。ボンドはこちら側に塗るのがいい様です。これは天板の写真です。
ネジ穴をダボで仕上げて、こんな感じで組みあがりました。
扉をつけるので、扉用の鏡板を作ります。2×4材を6mm厚ぐらいに切ります。165mmの丸ノコでは89mmの引き割りは無理なので、38mmを切るしかないです。バンドソーがほしぃー!
イモ矧ぎで矧ぎます。あとからサンダーで削るので、ボンドのはみ出しはあまり気にしない。目違いがなるべく出ないように、2×4半割の材で、挟み込んであります。
ランダムサンダーで鏡板の目違いを取り、縦横のかまち板も表面をサンディングしてつるつるにします。初めは#60、あとから#240ぐらいで。
横かまちにホゾを切ります。ホゾ切り冶具で。
ホゾ切り冶具で四方を5mmぐらい削ったら、縦方向の一辺のみあと5mmぐらい削ります。こちらが扉の上または下(外側)になります。扉を組み立てたあと、丸ノコで切ってサイズを調整するのに、5mmぐらい大きく作っているため。
こんな感じでホゾが切れました。上は約10mm、下は約5mm、突き出しは10mmです。ホゾ穴をホゾにあわせるので、この寸法はだいたいでいいです。ホゾ穴は10mmストレートビットで彫るのでホゾの左右は10mmぴったりでセンターに。このあと、ホゾの角をヤスリで削って丸くしておきます。
ホゾ穴を掘ります。ホゾにあわせて墨付けして、こんな感じで彫ります。深さ11mmぐらい。厚さ方向にホゾ穴を掘るので、油断をするとすぐ倒れます。同じ材が4枚あるので、2枚づつ両面テープで貼り付けて、1組はホゾ穴を彫り、もう1組はガイドの後ろに当てると安定して加工できます。この写真ではガイドの後ろの材は貼り付けていません。
縦かまち、横かまちに鏡板を入れるホゾ穴を掘ります。6mmストレートビットで彫るので、6mmがセンターに来るように墨付け。ストッパー付きの鋼尺で。墨線が内内になるように2枚の板を両面テープで止めます。写真は横かまちです。
6mmストレートビットで深さ6mmぐらいに掘ります。1回で3mmぐらい。2回に分けて彫ると無理なく掘れます。直線切り冶具は裏を両面テープで止めます。後ろ側には同じ幅の材でゲタをはかせて安定させてます。写真は縦かまちです。
こんな感じです。
かまち扉は組み立ててしまうと鏡板の周りがうまく塗装できないので、あらかじめ塗装しておきます。ホゾの周りは塗装されてしまうとボンドが効かなくなるので養生しておきます。
塗装にはウレタンニスを使ってます。薄め液を2割ぐらい加えてシャブシャブにしたものをウエスで刷り込んでます。縦かまちの奥の2本は養生を忘れました・・・
写真を撮り忘れましたが、塗装前に仮組みして、無理なく組めることを確認してます。またまた前後しますが、縦、横かまちを仮組みし、鏡板の入る寸法を実測します。鏡板は、縦横ともその寸法プラス10mmで木取りします。
扉を組み立てます。鏡板はボンドで固定せず、材が伸縮したときに動けるようにします。ボンドは縦かまちと横かまちのホゾ部分のみです。
クランプで締め付けて固定します。このとき、ねじれやゆがみが出ないように、慎重に。
ボンドが乾いたら軽くサンドペーパーをかけます。#320ぐらいの細かい目で。つるつるになります。
扉をあわせてみました。
サイズを大きめに作ってあるので、丸鋸で切ってあわせます。あらかじめ枠のサイズを測って、現物あわせで寸法を決めます。
右を切ったら、ここを基準面にして上下を切ります。直角切りの冶具を使います。最後に左を。
枠に収めてみました・・・と、ここで大チョンボ発覚!左右のサイズが10mmぐらい小さく、まんなかに大きな隙間が・・・
アップの写真です。んーー、いつものことながら、まったくおっちょこちょいです。リカバーしないといけませんね。
厚さが同じの幅10mmぐらいの端材をボンドでイモ矧ぎしました。奥の長いのがそれです。色合いや板目が同じような端材を見つけて貼り付けました。隙間が開かないようにありったけのクランプでがっちりと押し付けます。
ボンドが乾いたらサンダー掛け。初めは#60、仕上げは#240ぐらいで。
忘れていた面取りをしました。鏡板を傷つけないように慎重に。ほんとうはかまちを仮組みしたときに鏡板を入れずにトリマーで面取りするときれいに仕上がります。
今度はきれいに収まりました。丁番を付けるとちょっときつそうだったので、さらに0.5mmぐらいづつ幅を狭めました。
イモ矧ぎしたところです。木口を見ればわかりますが、前から見てもわからない程度に修復できました。(^^)
丁番を取付ける溝をトリマーで掘ります。ストッパー付きの鋼尺で墨付けすると簡単。
ちょっとわかりにくいですが、扉を手前に立てて固定しています。扉は作業台の上から板1枚分突き出るように固定し、奥の板に固定した直線切り冶具がちょうど当たるようにします。
丁版の高さより少し大きめに溝を掘ります。溝の深さは丁版の回転する軸の中心までが普通のようです。今回はそれだと枠と扉の隙間が2mmぐらいになり(丁版の厚みがあったということです)、溝を深めに掘ってます。扉を開けたときにどうなるのか・・・
トリマーとドレッサーで扉のまわりを面取りします。あとはウレタンニスを再度塗装して扉は完成。あとは枠(本体)を塗装して、扉を組み付ければ完成です。
本体の塗装です。塗装前に仕上げとして#320ぐらいのサンドペーパーを全体に軽くかけておきます。最初は見えないところから塗ります。ひっくり返して裏から薄めのウレタンニスをウエスで塗ります。裏を塗ったらひっくり返して表側を。
扉に蝶番をつけます。穴あけはこのような丁番下穴ドリルで。
ドリルの先をネジ穴に押し付けて開けます。ぴったりセンターに開きます。これは便利!
こんな感じです。
仕上げで本体に#320ぐらいのサンドペーパーをかけます。
扉を取付けます。底にはスペーサーとしてボール紙を両面テープで貼り付けます。
蝶番にもボール紙を貼り付け、遊びなくぴったりと閉まるようにしておきます。本体に付く方には両面テープを。
前後の位置を調節して蝶番を本体に押さえつけます。この時、下のスペーサーの厚さを変えて上下の隙間を調節します。
押さえつけられて、蝶番が両面テープで本体にくっついてます。この状態で下穴ドリルで穴を開けビス止め。
扉が付きました。
マグネットキャッチを取付けます。扉に付く金具をマグネットキャッチにつけた状態で扉を閉めて位置決めします。この時金具は裏返して爪が扉に刺さらないようにするのがポイント。あらかじめマグネットキャッチには両面テープを付けておき、いい位置になったら押さえつけて仮止めします。下穴ドリルで穴を開け、ビス止め。
取っ手をつけます。バランスを考えて取付け位置を決めます。
直角穴開け冶具(端材に直角に穴を開けただけです)を使い穴開け。
取っ手を付けて裏板を張ったらFAX台完成です。2つ上の取っ手取付けの写真をよーく見ると、右の扉が若干下がっているのがわかると思います。1mmぐらいかな?扉を仕上がり寸法に切るときは、単に直角にではなく、現物あわせで寸法を決めなければダメですね。難しいです。でも、このぐらいは御愛嬌ということにしておきましょう。
またまた問題発生!しばらく室内に置いておいたら、扉の隙間が5mmぐらいに拡大!冬の室内は暖房で乾燥しているので、扉が縮んだようです。サイズを最終調整するときは、扉も本体も室内で十分乾燥させてからでないといけないのですね・・・
で、まんなかの隙間が目立たなければいいだろうという事で、左右にスペーサーをかませて、扉を中央に寄せることに。スペーサーにはボール紙を使いました。
どうにか目立たなくなりました。ふぅー
ほんとうは右の扉が若干下がってるのも気になってるのですが、扉を削りなおさなければならないので、見えないふりです(^_^)